ローマに魅せられて

イタリア映画界を代表する女優が、故郷ローマの見どころをご紹介します

マルゲリータ・ブイ

映画&テレビ界で活躍する女優

生まれてからずっとローマに暮らしていながら、今もこの街で新たな発見をするというマルゲリータ・ブイ。映画やテレビで女優として活躍する彼女の好奇心をかきたてる映画の都、ローマ。ほぼどの通りに行っても、映画に登場したカフェや邸宅、噴水を目にすることができます。それもそのはず、イタリアのフェデリコ・フェリーニ監督やアメリカのウィリアム・ワイラー監督など、世界の名だたる大御所たちが、作品に欠かせない舞台としてこの街を選んでいるのです。

「ローマには、歴史的に重要な人間模様やテーマがすべて存在しています」

撮影のない日は、ブイは娘のカテリーナを連れてローマのあちこちに出かけ、素晴らしいホールでコンサートを聴いたり、演劇を見たり、シネマコンプレックスよりも好きだという独立系の小さな映画館で映画を見て過ごします。

マルゲリータ・ブイ(右)。共演者ステファノ・アコルシとマリア・ソール・トニャッツィ監督(左)と共に、映画「はじまりは5つ星ホテルから」のセットにて。

旅のおすすめ

女優マルゲリータ・ブイと共に巡る、イタリアの映画の都

映画のスクリーンに映る静かな裏通りや古風な街並みに、ローマの素晴らしさが表れています。マルゲリータ・ブイにとって、ローマは尽きることのない映画的な刺激を与えてくれる街です。イタリアを代表する女優マルゲリータ・ブイが、故郷ローマの様々なシーンをご紹介します。

建築における音響効果

耳と目で楽しむ音楽

素晴らしいデザインのオーディトリウム パルコ デッラ ムジカ(30 Via Pietro de Coubertin、+39 06 8024 1281)は、音響効果もまさに完璧のひとこと。天にも昇る心地にさせます。ニューヨークのリンカーンセンターに次いで世界2位の観客数を誇るのも納得です。

3つの大きなコンサートホールと3,000席の屋外円形劇場では、クラシックからポップミュージックまで様々なジャンルのコンサートが年間を通して開催されています。当初、音楽施設だけが作られる計画だったこの場所では、1995年に敷地の掘削を始めると紀元前6世紀中頃の壁の遺跡や古代の農家の跡が出土したため、考古学博物館も併設されました。

ローマのサンタチェチーリア国立アカデミー管弦楽団は、このオーディトリウムを本拠地としています。楽団が所属する国立アカデミアは世界屈指の古い歴史を持つ音楽院で、ローマ教皇シクストゥス5世により1585年に創設され、当初は「パンテオン」の名で知られるサンタ マリア アド マルティレス教会を拠点としていました。

オーディトリウム パルコ デッラ ムジカの風景。写真提供:ロベルト・ヴェントレ

ローマの財産

浪費に学ぶ

暴君として知られる皇帝ネロが西暦64年に建てた別荘は、宮殿というよりは、むしろ町と呼べるほど広大でした。ローマ大火の後に、ネロは大金を投じて豪華絢爛なドムス アウレア(1 Via della Domus Aurea、+39 06 399 67 700)、別名「黄金宮殿」を建てました。贅沢な金箔や宝石、真珠、化粧しっくいの壁、巨大な浴場、フレスコ画、噴水、果てしなく広がるブドウ畑、海水の流れ込む浴槽などは、贅を尽くしたこの宮殿のほんの一例に過ぎません。

ネロの死後、彼の後継者たちはネロの痕跡を消し去ろうと、宮殿を壊して埋めました。その後、ラファエロを初めとする芸術家たちが探索をするまでは、日の目を見ることがありませんでした。長い年月によって風化した黄金宮殿のため、現在は大がかりな修復プロジェクトが行われています。今も大規模な工事が進行中ですが、週末は修復現場の見学ツアーが開催されています。

皇帝ネロの宮殿ドムス アウレアのモザイク装飾。写真提供:デニス・ジャービス

映画の舞台裏

撮影セットを見て歩く

マルゲリータ・ブイは映画に出演する際、ヨーロッパ最大の撮影スタジオ「チネチッタ スタジオ」(1055 Via Tuscolana、+39 06 7229 31)に数週間にわたって滞在することもあります。1937年にオープンしたこのスタジオは、1950年代にアメリカの映画製作に頻繁に使われ、「テヴェレ川沿いのハリウッド」と呼ばれました。「ローマの休日」「ベン・ハー」「クレオパトラ」「ピンクパンサー」など、20世紀アメリカ映画の傑作が数多く撮影された場所です。

スタジオ内を見学できるツアー「チネチッタ ショーズ オフ」に参加して、映画の舞台裏を覗いてみませんか。壮大な屋外セットの中で、ドラマの世界に浸ることができます。古代ローマの町並みを再現した2万平方メートルのセットは、米国のHBOと英国のBBCが共同製作した2005年のテレビドラマ「ローマ」に使用されたもの。また、グラスファイバー素材を使って15世紀のフィレンツェを完全に再現したセットは、シェイクスピアの戯曲を元にした2013年の映画「ロミオとジュリエット」で使われました。

HBOとBBCの共同製作ドラマ「ローマ」に使われた、2万平方メートルに及ぶチネチッタのセットの一部。写真提供:ジャン=ピエール・ダルベラ

最高の演劇と音楽

世界は一つの舞台

ローマに数ある美しい劇場の中で、マルゲリータ・ブイにとって特別な意味を持つ舞台が一つあります。アルジェンティーナ劇場(52 Largo di Torre Argentina、+39 06 684 00 0311)の舞台に立つ前の期待と不安が入り混じる気持ちを回想するブイ。今でもホールに足を踏み入れるときは緊張すると言います。

この劇場の壁には様々な歴史が刻まれてきました。建造は1731年と、ローマでも屈指の古さです。ジョアキーノ・ロッシーニのオペラ「セビリアの理髪師」は、1816年にこの劇場で初演されました。この劇場の歴史はさらにさかのぼり、紀元前44年にユリウス・カエサルが暗殺されたポンペイウス劇場はここにあったと言われています。

歴史ある老舗

地元の人々に愛される店

ゆったりと過ごしたい午後は、イタリアで2番目に古いカフェ「アンティコ カフェ グレコ(86 Via dei Condotti、+39 06 679 1700)でマキアートを飲みながら歴史に浸ってみませんか。はるか昔、スターバックスの誕生前から存在しているこのコーヒーショップは、1760年の開業以来いつも哲学者や詩人、作家、芸術家、政治家の社交場として賑わってきました。店内に掛けられた肖像画や銘板には、著名人の名前が並んでいます。彼らはここで愛読書を片手に赤いベルベットの椅子に腰を下ろし、もしかすると執筆もしていたかもしれません。恋愛回想録で知られる作家のジャコモ・カサノヴァ、随筆家のマリア・サンブラーノ、ファッションデザイナーのマリアーノ・フォルトゥーニ、そして店の近くに住んだ英国人作家のジョン・キーツをはじめ、華やかな顔ぶれの常連客が250年以上にわたるこの店の歴史を彩りました。
イル サンロレンツォ(4/5 Via dei Chiavari、+39 06 686 5097)には、料理と店の雰囲気の両方を愛するファンが、魚と野菜を中心とした旬のメニューを求めて行列を作ります。古代ローマのポンペイウス劇場があった場所に立つこの店は、パラッツォ ファルネーゼからほど近い静かな通りに面しています。ローマでもトップクラスの新鮮さを誇る魚介類は、地元の漁業組合がティレニア海のポンツィアーネ諸島やチヴィタヴェッキア港近辺で捕ったものを仕入れているそうです。お店を訪れてみたくなりましたか? 「イル サンロレンツォ」では、旬の魚を味わえます。地下のダイニングルームは4人用の個室があり、ポンペイウス劇場の基礎が発掘された場所で食事ができます。

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